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日々の景色に溶け込む田無タワー

にしがわにタワーがあるのを知っていますか? 自分の暮らす街やその周りの街のことって、まだまだ知らないことがあるのかも。にしがわの街にすっかり溶け込んでいる「田無タワー」の魅力に迫ってみました。


2011年に東の新名所「東京スカイツリー」が華々しくデビューしましたが、実は東京のにしがわにも、東に負けないタワーがあるのです。皆さんご存知でしたか?

「そんなもの、あったの?」という方、「知っているけど、特に興味はない...」という方もいらっしゃると思います。もしかしたらその魅力は、知る人ぞ知るなのかもしれません。


自宅から見る田無タワーの写真

夕方玄関を開けると、小さな夜景とタワーのライトアップが毎日見える、ということに気づいたのは、私が現在の家に引っ越してきて数ヶ月後のことでした。
「こんなところにこんな景色が!」と見つけた時の小さな感動を誰にも伝えず独り占めしていました。

さらに時が過ぎ、よく見るとライトアップが変化していることに気づきます。きれいだな、と思ったものの、疑問に思いました。いったい何なのだろう、何かのイベントなのかしら...。関心はさらに高まり、気になる気持ちを温めているところでその正体を知ることに。







ライトアップされる田無タワー

その正体は、地元の人から「田無タワー」と呼ばれているタワーでした。

西東京市付近の住民の方にとってはおなじみかと思われる、通称「田無タワー」について少し調べてみました。

正式名称は「スカイタワー西東京」という名称です。1989年生まれ、意外と歴史があるのですね。高さは195m、日本で6番目に大きなタワーなのです。残念ながら、展望タワーではなく、電波塔が主な役割なので、普段は展望することはできません。

けれども、タワーには素敵な仕掛けがあります! それはライトアップの色の変化で、天気を伝えるという粋な計らいであり、「電波だけを提供するにとどまらない」ことがウリなのです。

翌日の午前中の天気予報として、夜18時から0時の間、輝き続けます。晴れは紫、曇りは黄緑色、そして雨は青。ライトアップにはこんな意味があるのですね。1995年の10月から始まったライトアップも今年で19年目とすっかり定着しているようです。

もちろん天気だけではなく、クリスマスなど特別な時期には、別の色のライトアップもあるようです。最近はピンクリボンキャンペーンに合わせてもライトアップしているみたいですね。特別なライトアップのお知らせはブログなどでもされているみたいですよ!

そして、普段は展望できなくても過去には特別に展望ツアーが企画されたこともあるみたいです。隠れたプレミアを持つタワー、なんだか素敵ですね。


日々の風景にとけ込む田無タワー

知られていないようで、実は結構本やテレビで取り上げられているんです、「田無タワー」。

にしがわはアニメの制作会社が多い地域ですが、「田無タワー」のご近所にもシンエイ動画さん等、いくつかのアニメーション制作会社があります。その影響もあるのか、「あたしンち」、「ケロロ軍曹」、「クレヨンしんちゃん」などにもモデルとして登場しているんです。

他にも、「田無タワー」を特集した番組なども複数あり、実はこっそり注目されていたみたいです。やるじゃないですか、「田無タワー」!


知ってはいたけれど、改めて眺めてみる気持ち。
知らなかったから新たに眺めてみようという気持ち。

そういった気持ちを持って毎日を過ごしてみたら、いつもの通学通勤・散歩道もなんだかちょっぴりわくわくした気持ちになるかもしれませんよね。毎日あくせく暮らしていると走ることに一生懸命で、周りを見回すこともできない...。けれど、ふと落ち着いてみると面白いものや、もっといいところがあるということを見つめる空気がある。それがにしがわ暮らしのいいところだと思います。

自分の身近な生活に溶け込む景色から、小さな発見をしてみませんか?

2014年08月20日|西東京市

永見薫
埼玉県新座市在住。にわ大で西武線活動が発展することを心から願う一人。国立文庫プロジェクトや国立本店等、地域活動に関わりながら街を探検すること、知ることを楽しんでいる。

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