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ふたりの学長から「にしがわ」を見る

昨年、東京にしがわ大学の学長が交代しました。初代と2代目、ふたりの学長は、「にしがわ」をどのように見ているのか。違いや共通点を知って、改めて「にしがわ」や「にわ大」を私なりに考えてみました。

2014年2月16日、東大和市公民館主催の「第30回公民館のつどい 全体会」での対談の様子。

ふたりの学長


2010年から初代学長をつとめたのが、酒村なをさん。私達はあだ名で呼び合っているので、ここでは「なをちゃん」と言わせてくださいね。なをちゃんは生粋の立川っ子。一度も立川を離れたことがないんです。立川の街の発展とともに育ち、駅から少しだけ離れた自分の地元の商店街が変わっていく様子を間近に見てきました。「自分が生まれ育った"まち"を盛り上げたい!」という気持ちが、東京にしがわ大学発足時、「学長」へという想いにつながったのだと思います。

そして、2代目学長「にしぼん」こと西川義信さんは、自然豊かな滋賀県に生まれ育ちました。仕事をきっかけに多摩地域に引っ越してきたのが約10年前。酔った勢いで!?申し込んだイベント(オープンキャンパス)をきっかけに、にわ大に関わるようになり、スタッフ、授業コーディネーター、運営メンバーとなり、いつの間にか学長になりました。にわ大で知り合った女性と結婚し、今では一児の父です。故郷を想いながら、この多摩地域で自分の家族と暮らしていく決意をしたのです。

学長から見た「にしがわ」「にわ大」って?


地元の人は自分の住む地域の魅力に気付かないというのをよく耳にしますが、地元のよさを知り、愛しているのが、なをちゃんです。「空が広く、農作物を育む豊かな土壌があり、老人や子どもが自由にしていられる、ゆったりとした雰囲気がある」と多摩地域の良さを語っていました。あれ? これってまるで「都会の人が求める田舎像」みたいですね。

そして、縁あって多摩地域にやってきたにしぼんは、自然があって都心も近い、という通常は相反するような要素を兼ね備えたところが多摩地域の魅力だと捉えているようです。故郷の滋賀が大好き。その一方、多摩地域に魅了されているのは、緑豊かな奥多摩や檜原村など多摩の大自然に、故郷を重ね合わせているからかもしれません。そして、見逃されてしまっている「にしがわ」の価値を見出していく面白さを「にわ大」で実感しているようでした。

理想の学長像についてふたりは口を揃えて「自分の想いを優先するのではなくこの多摩地域全体のあり方を考え、にわ大全体の事を考えられる人」だと言っていました。関わった経緯や、具体的なアプローチは違うけれど、共に多摩地域の未来を想うという点で、初代学長と新学長のふたりの「にしがわ」への気持ちは実は同じなのかもしれません。

そして、ふたりは「にわ大」について多様な考えや生き方を受け入れられるような場でありたい!と言います。さまざまな人が、互いを自然に受け入れられるような「にしがわ」だったら、どんなに素敵でしょうか。

リラックスモードで話すふたり。

春にして「にしがわ」を想う


「お金さえあれば何でも手に入り、時間との戦いを強いられる」は言いすぎかもしれませんが、東京にはイメージ通りの都会の生活があります。その中で、人と人が繋がり助け合いながら、時には多少不便でも自然と共にゆったりとした感覚の中で生きられる田舎暮らしのような生活を求め始める瞬間もあります。

自然があって、ゆるやかな時間が流れているだけでなく、そこに集う人々が温かい。私が魅了されているのは、環境だけでなく、「にしがわ」や「にわ大」に集う「ひと」なのだと改めて感じています。

春になると、東京に来たばかりの頃を思い出します。全ての街が新宿や渋谷のような繁華街なのかと勘違いしてやってきた田舎者は、東京で初めて住んだ昭島に来たとき、確かな生活の匂いにほっとしたのを今でも覚えています。あの頃から、月日はだいぶ経ってしまいましたが、今、また大学生であることに、驚き、そして笑ってしまいます。

にしがわに出かけてみませんか?

にしがわに出かけてみませんか?


年齢や職業も全く異なる仲間と巡り会い、また学生みたいに夢中になれる面白さ!自然が身近な多摩地域、東京の「にしがわ」だからいい。

まだ発掘されていない「にしがわの面白さや魅力に自ら出会いにいくこと」がキャンパスライフの醍醐味でしょう。そして、この春は新しい自分を探しに、未だ知られていない「にしがわ」へ一緒に出かけてみませんか?

2014年04月15日

<記者プロフィール>

古川ゆかり
立川市在住在勤。にわ大では広報担当、部活は山荘部、土いじり隊などに所属。趣味はきっと「映画」と「にわ大」。好奇心旺盛で初めて見るモノには触らずにはいられない困った性分を活かして多摩地域の魅力を発掘中!

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