05 授業に参加

トップ > 授業に参加 > 「バレンタイン一揆」と手づくりチョコレート(国立市)

誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。

これまでの授業レポート

授業一覧

2016年2月13日 (土)
「バレンタイン一揆」と手づくりチョコレート(国立市)

日時
2016年2月13日(土)13:00 - 16:45
教室
Chika-ba[ちかば]
所在地
国立市富士見台1-17-25 V.I.Pビル 地下1階(MAP
JR南武線「谷保駅」北口を出て、線路沿いに東へ徒歩2分
JR中央線「国立駅」南口よりバス12分(3番または4番乗場発)
定員
10名(先着順)
授業料
無料(映画代、材料、お茶代として2500円)
共催
にしたまソーシャル映画祭
協力
CINEMO
先生
山崎 瑛莉
授業コーディネータ
西川 義信、松井 信雄、川添 香織、佐藤 瑛里奈、西川 理美

授業風景はこちら

---

授業レポート
場所:Chika-ba[ちかば] 
参加者:4名 欠席2名 授業初参加0名
連絡の不達で一名が当日参加となったが、材料を譲り合うことをみなさんに了解いただく。

11:00買い物。バレンタイン用品の売り切れを懸念し、主要なものを事前に購入。当日は予備として乳製品など少量購入。それが増員分の材料補填に役立つ結果となった。
役割分担や備品一覧、タイムスケジュールなどをもとに進行確認。

12:00つり銭・参加者名簿など確認、PCやDVDの機器設定。
12:30山?瑛莉先生到着。再度進行確認と資料の確認、PCのマッチングなど。
チョコレート(以下チョコ)の試作開始。
12:50受付開始、材料費徴収
13:00授業開始 先生、スタッフと参加者、各自自己紹介。
13:20チョコ作り
フェアトレードによるインドネシア パプア州産のキットを使用。カカオ豆、カカオマス、ココアバター、そしてレシピのセット。一週間前の試作では、温度調整がうまくいかず油分が分離、この日は細かい温度管理をしなくてすむ生チョコを作ることに。
Chika-baで活動しているおへそキッチンの村上さんが、「カカオの多いチョコの溶解温度は50から60度、湯煎でゆっくり生クリームと混ぜると失敗が少ないのでは」とアドバイスをいただき。受付まで時間があるということで急遽チョコの試作、すると無事受付直前に生チョコが完成。試食用に冷蔵庫で冷やし、参加者を迎える。

授業では参加者にカカオマス刻みから、チョコの成形までを体験してもらう。カカオマスは、包丁で細かく刻む際、手の温度で溶けるくらい柔らかい。発酵乾燥したカカオ豆を煎り、皮を剥き中のカカオを取り出す。ほんのりとチョコレートの香り、カカオマスより油分が多いためか、簡単に手で砕ける。口に含むと甘みはないけれどチョコの味。本物のカカオの味わいに、皆さん感激の様子。出来立ての生チョコと市販の板チョコを食べ比べたり、煎ったカカオ豆の風味を楽しんだりしながら、DVD「バレンタイン一揆」を鑑賞。

14:10バレンタイン一揆
あらすじ
アフリカでの児童労働を知った三人の日本の女の子が、ガーナ共和国に向かう。そこで出会ったのは、カカオ農場で児童労働をさせられていた男の子。カカオ豆を収穫したり、重いカゴを運んだり、男の子と同じ労働を自らの体で体験した彼女たちは、その苛酷さに驚き、そして何かを感じる。日本に帰った彼女たちは、フェアトレードで取引されたチョコの購買を拡げる「バレンタイン一揆」というイベントを二月の東京で開催する。アフリカで児童労働を目の当たりにしたにもかかわらず、街ゆく人にフェアトレードをうまく説明できなかった場面も。

15:10
山崎瑛莉先生プロフィール紹介(アフリカ料理店勤務の経歴も、末尾に店舗URL)
カカオのこと 
赤道南北緯度20度ほどの高温多湿な地域で栽培され、原産地は西アフリカ、東南アジア、中南米。カカオ栽培は17世紀以降に世界中に広がる。日本はガーナ共和国からの輸入量が多い。カカオは比較的限られた地域で生産されるが、貧困地域においては作業量の多さや担い手が必要なことから、児童労働をはじめとする不当労働が起きることもある。ガーナは独特のカカオ流通システムをもち、生産されたカカオを政府組織が統括している。その仕組みのなかでは生産量が重視される一面もあるそうだ。

フェアトレードのこと
「公平な取引」社会的にも弱い立場の開発途上国の人々の貧困拡大を抑えるため、原料や製品を適正価格で継続的に購入し、彼らの生活改善を図ることを目的とする仕組み。今回はカカオの話が主であったが、コーヒーや綿花など多種な品目が対象。児童労働問題に限らず安心安全な農作物作りや、安全な労働環境作り、正規な流通など仕組みのひとつひとつに透明性があることも重要。生産者側で行うフェアトレードや、生産者と製造元、流通が一体となるフェアトレードなど数種類あることが整理されると、より消費者にわかりやすくなるかもしれない。

16:30チョコ飾り付けラッピング
17:00アンケート
17:10解散

※山崎先生が勤めていたアフリカ料理店「トライブス

---

レポート:松井 信雄
写真:佐藤 瑛里奈



■テーマ
・フェアトレード
・想いに願いをのせたチョコレートづくり
・消費している物を、生産地から学び、身近に感じる切っ掛けづくり

■対象者
・特別なチョコレートづくりを体験したい方
・映画「バレンタイン一揆」に興味がある方
・フェアトレードが気になっている方
・アフリカの文化に興味がある方
・生産国のことが気になる方
・対象年齢は小学生以上。親子一組での参加も歓迎です。

■授業について
もうすぐバレンタインデー。
意中の人やお友達やご家族に、今年はチョコっとこだわった、手作りチョコはいかがでしょう。
チョコレートの原材料であるカカオ豆がどこで、どのような人たちによって収穫されているかご存じですか?
映画「バレンタイン一揆」((C)2012 特定非営利活動法人ACE)を鑑賞し、フェアトレードについて学び、"好き"だけじゃない、特別なチョコレートをプレゼントしてみませんか。

授業では、カカオマスとカカオバターから本気のチョコレートをつくります。
発酵済みのカカオ豆は、フライパンで5 - 10分程度焙煎し、殻をむけばそのままでも食べられます。
カカオ本来の風味も体験してみましょう。
出来上がるチョコレートは、ひとり70 - 100gぐらいです。(市販の板チョコは50g)
チョコレートは素敵に飾り付けましょう。

映画の舞台は、ガーナです。
映画の後は、フェアトレードをはじめ、ガーナやアフリカの楽しい文化、世界のカカオ豆など様々なお話をきいて、ディスカッションしてみましょう。

チョコレート作りには、特定非営利活動法人APLAが展開するインドネシアのパプア州産のカカオを使用します。
パプアの人びと自身が中心的担い手となる民衆交易事業は、現地では画期的なことです。
このカカオの民衆交易では「パプア人の、パプア人による、パプア人のためのカカオ事業」を現地で推進し、カカオをつくる人、チョコレートを食べる人が相互に学び合い、励まし合いながら人と自然にやさしいチョコレート作りをしていきます。


■授業の流れ
12:50
受付開始
13:00
授業開始、自己紹介
13:15
チョコレートづくり1st(成形)
14:00
チョコレートを冷蔵庫で冷やします。
映画「バレンタイン一揆」鑑賞(64 min)
15:10
フェアトレードとガーナのお話
16:00
チョコレートづくり2nd(デコレーション)
16:30
振り返り
16:45
終了(延長の可能性が有ります)
終了後、希望者で交流会

■定員・締切
10名(先着順)

■持ち物
チョコレートを持ち帰る入れ物

■注意事項
乳製品およびカカオにアレルギーがある方は、ご参加いただけません。
学生登録してからお申し込みください。
※最近HotmailやGmail等のフリーメールからお申込みいただいた方で参加のお知らせをお送りすると「迷惑メール」フォルダに自動的に入ってしまい、気づかずにご参加いただけなかった方が増えています。本授業をフリーのメールアドレスからお申し込みいただいた方はご注意ください。

先生プロフィール:
山崎 瑛莉(上智大学グローバル教育センター 特任助教)

アフリカにおける開発と教育について、開発教育/持続可能な開発のための教育(ESD)の視点で研究中。特に教育協力・開発における国際的な議論が、アフリカの教育政策や教育内容にどのようなインパクトを与えているかということをテーマとし、ガーナ共和国を主なフィールドとして研究を進めている。 都内アフリカ料理店でシェフの経験を持ち、アフリカンダンスを習うなど、アフリカ文化にも造詣が深い。アフリカ理解プロジェクト(NGO)サポートスタッフ。 日本アフリカ学会、日本国際理解教育学会、日本比較教育学会に所属。 2015年4月より現職。

* お名前の「崎」の漢字は、正式には たつさき です。

授業一覧