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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。

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2015年11月21日 (土)
武蔵村山市でみかんの教室(武蔵村山)

日時
2015年11月21日(土)13:00 - 17:00
教室
武蔵村山市・下田みかん園
所在地
武蔵村山市三ツ木3-55-3
定員
12名(先着順)
授業料
無料(食事代は別途)
先生
下田 智道
授業コーディネータ
松井 信雄

11月21日晴れ、イオンモールむさし村山内の武蔵村山市の情報館「えのき」に集合。情報館のスタッフの方に、下田みかん園に行くので集合場所としての利用をお願いしてご了解をいただいておきました。情報館だけあり特産品の狭山茶や村山うどんなどを紹介するパンフレットなどがたくさんあり、生徒さんたちがそれらを手にとってながめていました、市のPRに一役かった気分です。

生徒さんは9名、普段は生徒としての参加されることが多い武蔵村山市在住の方にお手伝いをお願いし、コーディネーターの私をあわせて合計11名での授業開催となりました。出席確認をおこなった後、自己紹介・スタッフ紹介・注意事項の説明をおこない、イオンモールを後にしてアイス工房へ向かいます。地元の方の道案内で近道を教えていただき徒歩五分程度で到着、下見の時よりも短時間です、やはり土地勘のある人が居ると助かります。(その後は市内循環のおおまかな時刻やルート、路線バスの経路などの確認が手早くできました。今後のまち歩き授業にはこういった方のセッティングが大切かも知れません)

今回の授業は武蔵村山市にある下田みかん園でみかん狩りを楽しむと同時に、冷凍保存したみかんをシャーベットにして販売しているアイス工房に立ち寄り、加工品としてのみかんも賞味するというものです。季節のくだものなどは加工されることによって、廃棄などのムダを減少させるとともに、農家の方々への収入にもつながる、そんなことも学びたいと考えました。11月ということもあり店内は空いていて、私が知っている夏の混雑した店内のかなり違います。全員が店内の椅子に腰を下ろし、ゆっくりみかんシャーベットを賞味することができました。村山みかん特有の酸味がシャーベットになると程よいアクセントになっていてとてもおいしかったです。生徒さんたちも武蔵村山という少しのんびりした土地柄のせいか、もしくは小春日和の天気のせいか、わきあいあいのんびりとした雰囲気でアイスを賞味しています。昼食後の授業開始としたためデザートタイムとしてもちょうど良かったかもしれません。のんびりしすぎてしまい、やや時間オーバーで工房を出発して、みかん園に向かいます。ダブレットの地図を片手に進むのですが、やはりここも地元の方の道案内の耳を傾けます。

まちの見学も授業のひとつということで、途中の野菜の直売所を覗いたり、地元の方がいると話しかけるなど時間の許す限り寄り道を楽しむスケジュールを組みました。そんな考えが生徒さんに伝わったのか、農家の人とあいさつを交わしたりしながらゆっくり、ムサムラのまちを進みます。あと少しでみかん園というところで、農家の入り口に「きくいも」と書かれた、生姜のような芋が袋詰めされて置いてあり、「ご自由にお持ち下さい」と書いてある、「持って帰っていいのかな?」「みんなでで持っていくとなくなっちゃう」と誰かが言うと、生徒さんのひとりが家の中の人影を見つけ「これいいんですか?」と聞く、手ぬぐいでほおかむりをした女性が出てきて「どうぞただ、芋って名だけどデンプン質はないから油料理が合いますよ」と調理方法まで教えてくれる、たくさんの人にその説明をしているのだろうななんて思ってしまった。生徒さんの一人はさらに詳しく調理方法を聞いている。

そんな様子を眺めていると、どこからからほうじ茶のの良い香りが立ち込めている。軒裏を覗き込むとで製茶機でお茶煎っている。お茶を煎っているんですか?と尋ねると「本当は緑茶にできる葉なのでもったいないけど、ほうじ茶がないから深煎りしてほうじ茶にしている」とのこと、深煎りするとほうじ茶なんだ、もったいない事なんですね知りませんでした。(帰宅後ネットで調べたら「古くなった緑茶で自家製ほうじ茶にする」なんてありました)帰り際に、もっていきなさいと言って、1キロ程度の煎ったほうじ茶をいただいてしまいました。最後に「下田みかん園に行くんです」と伝えたら「明後日に大勢のお客さんが来るから今日はちょうどいいんじゃないかな」とまで教えてくれました。かなり時間オーバーしたけれど、楽しい寄り道はやめらません。すこし歩いてようやく下田園に到着。みかん園を正面から見ると、狭山丘陵が港の入り江のような、ちょうどみかん園を包み込むような形をしている、きっとこの地形が北風を防ぎ南からの日差しをいっぱいに受けるのだろうと納得してししまいました。

待ちかねた顔で本日の先生下田智道さんが作業小屋の中から出てきました、皆さんで挨拶をして、いよいよみかん授業の開始です。

みかん園の歴史
昭和35年下田さんの祖父が苗木を植えて、武蔵村山のみかんがを始めた。むかしの冬は今よりも気温が低く、寒い日には苗木に藁をかぶせ防寒をしないと冬を越せなかった。
当時のみかんは酸味が強く、お正月くらいまで寝かせてから食べたそうです。

みかん園の広さ
一反半の広さ=450坪=1500? とのこと、平地だと広く感じる一反半の畑も、下から斜面の畑見上げるとなぜか狭く感じます。その後急斜面を登り見下ろすみかん畑を見るとやはり一反半あると感じました。同時に、みかん園に上がると風がやみどこか暖かい、先ほど感じた入り江のような地形のせいだろうか。

その他
みかんに限らず、作物には出来の良い年と「おもて」とあまり良くないの「うら」の年があるそうです。生徒さんの中にみかんどころ静岡出身の方がいて、詳しくみかんの種類や木の寿命(三十年程度だそうです)、樹の植え替えの方法などお聞きしていました。
最後の下田さんの「農家は農業のみで生計を立てられるようになるべき」という言葉が印象的でした。遠くは富士山を、足元には横田基地に止まっている飛行機まで望むことができます、景色もみかん同様に美味でした。

帰りがけに、皆さんで手分けしてみかんをハカリに乗せたりみかんを入れる袋を用意したり、いただいたお茶を分けたり、今日初めて顔を合わせる10人と思えない楽しい雰囲気でみなさんテキパキと仕事をこなしていました。すっかり暗くなり、普通であれば心細くなりそうな秋の夕暮なのに皆さん慌てることなく、今日の余韻を楽しむかのように手を動かしていました。それを見ていると、なぜかコーディネーターやって良かった、そんな気持ちになりました。

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レポート:松井 信雄

■テーマ
武蔵村山市内に六軒あるみかん農家の中で、下田みかん園は智道さんで三代目。
初代の九一さんが、昭和35年から狭山丘陵でみかんの栽培をはじめた。
50年以上続くみかん作りも地元に住む人たちに意外と知られていない。
そのみかんを使用し製品づくりをしているアイス工房ヴェルテと合わせ、「にしがわ」特産を広く知ってもらう。

■対象者
・長く多摩地域(にしがわ)に住んでいるのに、武蔵村山(ムサムラ)みかんは知らなかった人。
・ムサムラみかん良く知っていたけど、食べたこと買ったことのない人。
・ムサムラのことを全く知らない人。

■授業について
JR中央線立川からでも西武拝島線玉川上水駅からでもバス便が多いイオンモールむさし村山で集合。
徒歩でアイス工房ヴェルデに立ち寄りアイスを賞味する。
さらに徒歩で下田みかん園に向い、下田智道さんの授業を受けた後みかん狩りを楽しむ。
現地解散とする。(イオンモール―下田みかん園約2.5キロ)

■授業の流れ

13:00
イオンモールむさし村山 武蔵村山情報館えのき前集合(食事は済ましてください)
13:10
挨拶、自己紹介、資料配布、概要説明
13:30
アイス工房ヴェルデでデザート購入
14:30
下田みかん園で授業
15:00
みかん狩り
16:30
終了 お礼 あいさつ
17:00
現地にて解散。希望者は徒歩でイオンモールむさし村山まで案内

■持ち物
帽子、雨具、財布、カメラなど。

■定員・締切
12名(先着順)

■注意事項
一般道を歩くため一部道が狭くなっている場合があります、歩行の際はご注意ください。
また、一部は住宅街内を歩きます、大きな声での会話など住人の方の迷惑にならないようご注意願います。
学生登録してからお申し込みください。
※最近HotmailやGmail等のフリーメールからお申込みいただいた方で参加のお知らせをお送りすると「迷惑メール」フォルダに自動的に入ってしまい、気づかずにご参加いただけなかった方が増えています。本授業をフリーのメールアドレスからお申し込みいただいた方はご注意ください。

先生プロフィール:
下田 智道(下田みかん園 代表)

三代続くみかん農家で1979年生まれ。
2006年よりみかん園に携わる。みかんをつかった加工品、村山みかん100%のみかんジャムやみかん羊かん、みかんジュースづくりなどにもチャレンジしている。
同時に研修生を受け入れるなどして、東京農業の拡充にも力を入れている。

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