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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。

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2015年9月19日 (土)
TOAMIで鮎つかまえて食べます(日野市)

日時
2015年9月19日(土)13:00 - 18:30
教室
多摩川/浅川/居酒屋ちゅらさい
所在地
多摩川(日野市)マップ
定員
15名(抽選)
授業料
無料(ただし、入漁料1000円+魚持込調理代 3000円 (ドリンク込))の計4000円が必要)
先生
須賀 一雄
授業コーディネーター
天野 洋嗣

■授業レポート

当日の様子

2015.9.19(土)13時から、多摩川で江戸時代から一般的に行われていた伝統漁法「投網」を体験しました。
秋の長雨と台風接近でお天気が悪い日が続いていましたが、当日はすばらしい天気に恵まれ、投網日和。久しぶりのお天気の中で皆ウキウキした気持ちでの投網授業は始まりました。

まずは、自己紹介。遠方からは、千葉の佐倉市、中野、橋本からご夫妻と多摩地域の人々、青梅市、多摩地域、国分寺市、東村山市、多摩川漁業組合の方々、地元のおさかな博士(小学生2人)が集まりました。
先生は多摩川漁業協同組合の須賀一雄先生、授業コーディネーターは、にわ大の天野洋嗣さん。

須賀先生より多摩川の漁業と漁法の話しを伺ったあと、まずは、川の上の広場で投網漁法を何グループかに分かれて、多摩川漁業協同組合の方々からマンツーマンで何度も練習させて頂きました。参加者全員、大変熱心で、何度も何度も投網漁法を真剣に練習していました。
網を投げて丸く広げるというのは、かなり難しい事でしたが、重りがついた側の小指を最後に離すコツをすぐにつかんで出来る方、何度も練習されていくうちに、だんだん参加者全員がうまくなり、いよいよ川へ移動。川での実践が始まりました。多摩川は思っていたより、水質がきれいで、ここは東京?というくらい日野市には釣り環境に適した場所が広がっていた事に驚きを感じました。
川に入ると地上での練習とは違い、網が水を吸うと重く感じられ、打つ(投網では投げること打つというそうです)作業はますます大変。上流に身体を向けて投網を打ち、網が流れに従って移動するので、今度は下流に身体を向ける感じで確保します。

前日までの雨の影響で川は水量が多いため、投網漁法で漁をするお魚は大漁とはいきませんでしたが、にわ大授業中に、鮎、ナマズ、モズクガニ、オイカワ、ヨシノボリ、などを見る事ができました。
この後で、この魚たちを居酒屋「ちゅらさい」さんで授業参加者の皆さんと料理をいただくことに。


ここで<お料理の巻き>
一番に珍しい料理が出てきて「ナマズの蒲焼」でした。
川魚はクセがあると思っていましたが、クセは全くなく、身は厚く、とってもおいしくいただきました。次にモズクガニの味噌汁。鮎(あゆ)の塩焼き。そして一番おいしいと好評だったのが鮎の粕漬け焼き。その後、オイカワの天ぷら、鮎の雑炊。そして今日獲れたてのお魚の料理で参加者皆の笑顔。
まだ鮎の知識がない私は、須賀先生のお話で多摩川のこと、鮎のことが少しずつわかってきました。
多摩川は15年前には泡が立つような汚染された川でありました。10年前に浄化しようと多摩川漁業協同組合の方のご尽力とでこのきれいな多摩川になっています。
多摩川は1本の川であるが何区分かのエリアかに分かれていて、今回は3号エリアに属する川の授業でした。漁業組合も魚のために考えて区分エリアのルールを作り、魚の事を考えた堰(せき)を人間の手で作ったりしています。
多摩川が昔の川のイメージの汚い川から、きれいな川になったと参加者の生徒さん。
3号区画魚券をコンビニで買えば釣りもできます。


<多摩川の鮎の生態系>
鮎は寿命が一年。
年間1350万匹の稚魚を放流して、今年は435万匹が遡上したようです。
天然の産卵場所は東名高速道路付近(調布)。卵からかえった稚魚は24時間のうちに海に入らないと死滅します。東京湾内で春まで過ごして、餌となるいいコケを求めて上流へ遡上していきます。鮎は45°傾斜の流れを遡上することができます。サケは生まれた川の産卵場所に戻る習性がありますが、鮎にはありません。
また、多摩川漁協の方は、大災害が起きたときには川の水が利用できる事も考えられているようです。
組合員の方からは、鮎が豊漁であれば海も豊漁であり、お台場でいわしが豊漁であったりします。山から海まで森羅万象が一本の川で繋がっているとのお話でした。
生徒さんからは野川もきれいにする!!という言葉も聞かれました。
多摩地域の川がこれからますます情熱が注がれて奇麗になり、山・森から川・海まで、豊かな自然が復活することが期待されます。
TOAMI漁法と鮎と多摩川の自然、山から海までの森羅万象について学ぶ有意義な授業となりました。
最後に、子供がポータブルゲーム機やスマホから離れて、鮎の復活とともに多摩川に戻り、魚を釣ったり泳いだりと、自然との繋がりが戻ることを願います。


レポート|千野恵子

■テーマ
多摩川を知り、投網を体験し、鮎を獲り、食べる!

■対象者
・多摩川に興味のある人
・日野に興味のある人
・鮎を獲ってみたい、食べたい人
ご注意:漁の関係上、参加対象は中学生以上です。お子さま同伴の参加はご遠慮ください。

■授業について
江戸時代から多摩川流域で獲れる鮎は「御用鮎」として献上されてきました。
しかし昭和30年代から40年代の高度経済成長の時代には工業廃水や家庭廃水が流れ込み、死の川とさえ言われるほどの荒廃した川となってしまいました。
その後流域の自治体や国の浄化施策により近年再び本来の多摩川へと戻り、多くの鮎やオイカワ、ハヤ、うなぎ、カニなどが生息する自然豊かな川となっています。

この授業では江戸時代から一般的におこなわれている「投網漁法」を学びます。
投網漁は鎖がついた網を円形に投げる漁法ですが、あるコツを飲み込めれば中学生でも容易におこなえます。
収獲した鮎は高幡不動にほど近い、多摩川の魚の生態にも詳しい居酒屋「ちゅらさい」に持ち込んで調理をお願いします。

■参加実費について
多摩川漁協さんのご協力により、投網の入漁料を割引いただいています(通常2000円/日)
獲れた鮎を持ち込ませていただく「居酒屋ちゅらさい」さんでは魚の持ち込み料、他の魚料理の調理台、ドリンク(アルコール・ソフトドリンク飲み放題)を含めた金額とさせていただきました。


■授業の流れ
13:00
京王線 百草園駅改札集合
13:10
多摩川に移動
13:15
授業開始
自己紹介&多摩川の紹介
14:00
投網体験(2時間)
16:00
居酒屋「ちゅらさい」に移動
獲れた魚たちを試食
18:00
発表とまとめ、記念撮影(30分)
18:30
授業終了

■持ち物
・ 服装:川に入りますので水に濡れても良い服、水着などを着用して下さい
・ 日焼けや虫対策に長袖の服をご持参ください
・ 靴:川床は滑るのでスニーカーや釣り用シューズをご持参ください
・ 熱中症対策:9月ですが熱中症にご注意ください。帽子やドリンクなど
・ 敷物&雨具:レジャーシートや雨具をお持ちの方はご持参ください

■定員・締切
15名(抽選:9月10日締め切り)

■注意事項
今回は「投網漁法」の授業ですので川遊びはしません。先生の指示に従い授業にご参加下さい。
万一、授業以外での行為によって怪我等をされても責任を負いかねます。
今回の授業では中学生以下の方を同伴しての参加を不可とします。
学生登録してからお申し込みください。
※最近HotmailやGmail等のフリーメールからお申込みいただいた方で参加のお知らせをお送りすると「迷惑メール」フォルダに自動的に入ってしまい、気づかずにご参加いただけなかった方が増えています。本授業をフリーのメールアドレスからお申し込みいただいた方はご注意ください。

先生プロフィール:
須賀 一雄(多摩川漁業協同組合 副組合長)

日野市在住 定年退職を機に好きな釣りにのめりこむ。
多摩川漁業協同組合に加入。日野支部長になり組合の各種取り組みに参加。
近隣の小学校などの校外学習の講師などを歴任する。
多摩川を愛する熱い男。

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