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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。

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2014年6月 1日 (日)
柳久保小麦畑へ連れてって 〜見て作って学ぶヒンメリ作り〜 (東久留米市)

日時
2014年6月1日(日)10:00〜14:00
教室
まろにえホール(東久留米市生涯学習センター)創作室(地下1階)
所在地
東久留米市中央町2-6-23
定員
12名(抽選:5月20日(火)締切)
授業料
無料(但し、材料費として500円)
先生
高橋 重雄(東久留米市 柳久保小麦の会代表)
東久留米ヒンメリの会
共催
まろにえホール(東久留米市生涯学習センター)
協力
プチ・フール
授業コーディネーター
井口 K子 ゴードン

【授業レポート】

※授業の様子はFBアルバムにてご覧いただけます。

平成26年6月1日(日)

【柳久保小麦畑へ連れてって 〜見て作って学ぶヒンメリ作り〜 (東久留米市) 】

授業テーマ: 東久留米市特産の伝統作物 "柳久保小麦"について学ぶ
麦わらを利用したフィンランドの伝統装飾"ヒンメリ"作りを体験する

1、教室:まろにえホール (東久留米市生涯学習センター) 創作室
2、参加人員: 生徒 (にわ大生+東久留米市民) 15名、タウン通信記者 2名
3、講師: 高橋重雄先生 (東久留米市 柳久保小麦の会代表) / 東久留米ヒンメリの会々員 4名
4、協力: プチ・フール (東久留米市のパン屋さん)
5、共催: まろにえホール (東久留米市学習センター)
6、授業コーディネーター: 井口K子、ゴードン
7、授業スタッフ : トモさん、アサリチャン、カルサン

09時45分: 受付開始

10時00分: 授業開始
授業コーディネーター K子さん、ゴードンより開会挨拶

10時05分:生徒、スタッフ、他参加者全員の自己紹介、授業に参加した動機についての言葉。
〇 ヒンメリと小麦に関心がある
〇 東久留米市のことをもっと知りたい。
〇 ヒンメリ作り講習会に期待している。
〇 柳久保小麦粉で作るうどん、パンなどに関心がある
〇 麦ワラで作るワラジ等に興味を持っている。
〇 柳久保小麦畑を是非見たかった。

10時20分:高橋重雄先生の講和が始まり次のようなお話を伺う
〇 柳久保小麦は背か高いが生産量が少ない、麦ワラの利用価値が高い等の特質について。
〇 柳久保小麦が東久留米市で栽培されてきた原点、昭和17年以降生産消滅、平成に入ってから新たに生産開始、そして現在までの経緯についての説明。
〇 東久留米市の街おこしとして産業振興にも貢献してきた。
〇 昔は東久留米市以外の東京多摩地域や神奈川県の一部、埼玉の南部でも栽培されていた。
〇 良質の粉がうどん用として人気があったが、現在はパン、かりんとう、まんじゅう、餃子等、幅広く使用されている。
〇 今後は6次産業化として、生産、加工、流通、販売など、総合的な業務展開を図りたい。
〇 首都圏で農地を守るには、現在の生産緑地制度にのらなくてはならない。後世に農地を残すには、納税猶予制度を利用する。
〇 魅力的な柳久保小麦の活用領域を広める努力をしているので協力願いたい。
〇 柳久保小麦は病気になりにくい性質を持っているので農薬は使用していないが、唯一の天敵である鳥対策のためヒキゲン(種の表面に皮膜を作る酸化防止剤。鳥が嫌う) を使っている。
〇 今後は助成金がなくても栽培を続けられる対策を進めている。
〇 その他

10時55分: 小麦畑へスタート、5分程すると前方に金色に彩られた敷地の一角が現れ、10分で到着するとそこは柳久保小麦畑だった。
麦の収穫時期は6月初旬だと聞いていたが、まさに『麦秋の季節』を感じる黄金色した麦が背伸びをするように誇らしく立ち連なっていた。
全員が麦畑に入り、わいわい騒ぐ者、子供の頃を懐かしんでいる者、写真を撮りまくっている者等、思い思いのまま童心に戻ったように楽しげに過ごしながら、高橋先生から次のような小麦談義を伺いました。
〇 柳久保小麦は背丈が高いものは150センチ位あり、普通の品種の倍くらい背が高く、風等の影響で折れやすい弱点があるとのことでした。
〇 生産量は変動が大きく、東久留米地域においては平成16年は一反あたり平均126Kgであったが、平成18年度は180Kgであった。基本的に生産量は少ないとのこと。
東久留米市の柳久保小麦生産農家、並びに全体生産量は、平成16年では7戸、1,226Kg、平成26年では17戸、5,912Kgになっている。
〇 国内における小麦粉の年間消費量は635万トンで国内自給率は約11パーセント、アメリカ、カナダ、オーストラリア産が圧倒的多いそうだ。(うどん用小麦に限れば自給率70%)

11時45分:猛暑日を思わせるような強い太陽の陽射しを受けながら、柳久保小麦畑見学を終えてまろにえホールに到着。
しばらく休息をとった後、本日の協力者であるパン屋さんのプチ・フールさんより、柳久保小麦を使用したパンの特徴や作り方を伺い、試食会になった。
クロワッサン、レーズンブレッド、クルミパン等をご馳走になったが、香りや、歯ごたえ等に柳久保小麦の特性を感じ美味しく頂きました。

12時30分: ヒンメリの会メンバーよりヒンメリの紹介を受けました。
『ヒンメリとはフィンランドの伝統的な装飾品で、麦ワラに糸を通し、正八面対や、星形等の多面体を立体的に構成させて幾何学模様を創り、天井からつるしてモービルとして楽しむ手工芸品です。』
『フィンランドでは12月の冬至、収穫祭やクリスマスの装飾品として楽しむそうです。』 
『東久留米では柳久保小麦のワラを利用したヒンメリや麦わら細工を作る「東久留米ヒンメリの会」があり、部屋の灯りで幾重にもその幾何学模様が陽炎のように、幻想的に映し出される姿に魅力を感じてヒンメリ作りに取り組んでいるそうです。』

いよいよヒンメリ作りの試作会が始まりました。針に糸を通すこと、柔らかなワラの管に糸を貫通させて結んでいくこと等、見ているのとやるのでは全く違って悪戦苦闘しながら、ワイワイガヤガヤ!  ヒンメリの会の方々に助けられながら取り組ました。
予定していた13時45分頃には全員が試作品を完成させ、しげしげと眺める人、誇らしげに写真に納まる人等、達成感と満足感を感じながら試作会はあっという間に終わってしまいました。

全てが終了した後、本日の授業に対する参加者の感想として次の様な言葉がよせられました。
『高橋先生やヒンメリの会の先生方に大変お世話になり感謝している』
『猛暑の麦畑が印象的で忘れられない』
『ヒンメリ創りは初対面の人達が仲間になった』
『麦秋の麦畑、美味しいパン、ヒンメリ創り、すべてが素晴らしかった』
『ヒンメリは単純作業だけど試行錯誤しながら行うので、心の中にいつまでも記憶に残る』
『農家の思いと、日本の農業の現状と問題点について改めて感じるものがあった』
『またこの様な授業を是非開催して欲しい』 等
14時00分: 予定の時間に全て無事終了!

その後、授業会場から近くの『ぎょうざや へいはち』に場所を移し、柳久保小麦を使用した餃子を食べながら懇親会に入りました。
スタンダード、スタミナ、ジャンボ、揚げ、水餃子等、店で食べさせてくれる全ての種類を、モリモリ、バクバク食べまくり、そして喋りつくして女子9名、男子2名の懇親会は何とか終わりました。
女子の何と元気なこと! そして逞しいこと!
これからの日本は女子力なくして存続しないことを強く実感しました。
皆さん本当に有難うございました。
柳久保小麦さん! 本当にご馳走さまでした。
それにしても女子の食べっぷりは見事だなー!!? すごい!!!

(レポート担当:軽部孝夫)



■テーマ
・東久留米市特産の伝統作物"柳久保小麦"について学ぶ
・麦わらを利用したフィンランドの伝統装飾"ヒンメリ"作りを体験する

■対象者
・小麦畑に行ってみたい人
・ヒンメリを作ってみたい人
・伝統作物に興味のある人

■授業について
麦秋という言葉があります。小麦の穂が実る頃をさす季語です。東京では6月、梅雨の晴れ間に麦の刈り入れが行われます。刈り入れ前の黄金色に実った小麦畑を一緒に見に行きませんか? また、麦わらを使ったヒンメリの製作体験もあります。

東久留米市では柳久保小麦という伝統作物の栽培が行われています。とても背の高くなる品種で、かつては藁葺き屋根の材料として重宝されていたそうです。しかし、食用としては収穫量が少なく、一旦は栽培が途絶えました。昭和60年に試験栽培が始まり、現在では市内の10数軒の農家で栽培されています。病気に強い品種のため消毒の必要がありません。自然に優しく、安全安心な栽培方法で作られた小麦粉は市内で販売されています。また、柳久保小麦で作られたうどんやパンも独自の味と香りが楽しめるとして人気があります。

今回の授業では栽培農家の団体「柳久保小麦の会」の代表、高橋重雄さんの畑を訪問し、お話を伺います。
ヒンメリ(Himmeli)とは、麦わらを材料として作る光のモビールです。家族の幸せを願って飾るフィンランドの伝統装飾です。東久留米ヒンメリの会の皆さんを講師に迎え簡単な作品を作ります。


■授業の流れ
09:45
受付開始。
10:00
授業開始、自己紹介。
10:30
小麦畑へ移動。(徒歩10分ほど)
10:50
小麦畑を見学。生産者の話を聞く。(集合写真撮影)
11:30
まろにえホールへ移動。休憩。 (「創作室」内は飲食禁止です。飲食は隣の「料理室」でお願いします)
12:00
柳久保小麦を材料に使ったパンを試食。
ヒンメリについて学ぶ。
ヒンメリ作り体験。
13:30
まとめ、アンケート記入。
14:00
終了

■持ち物
・筆記用具、持ち帰り用の袋。飲み物。
・空腹が気になる方は軽食をご持参ください。(飲食可能な休憩は15分ほどです)

■定員・締切
12名 (締切5月20日(火))

■注意事項
※教室から畑まで徒歩で移動(片道10分程度)しますので、歩きやすい服装・靴でおこしください。
※紫外線対策、熱中症対策は各自でお願いします。
※雨天決行。天候により授業内容を一部変更する場合があります。
※学生登録してからお申し込みください。
※最近HotmailやGmail等のフリーメールからお申込みいただいた方で参加のお知らせをお送りすると「迷惑メール」フォルダに自動的に入ってしまい、気づかずにご参加いただけなかった方が増えています。本授業をフリーのメールアドレスからお申し込みいただいた方はご注意ください。

■その他
授業後、ご希望の方は柳久保小麦を使った餃子が食べられる店「ぎょうざや へいはち」へご案内します。

先生プロフィール:
高橋 重雄

東久留米市柳久保小麦の会代表

先生プロフィール:
東久留米ヒンメリの会

東京都の武蔵野台地に位置する湧水の里・東久留米市。地元東久留米で収穫された小麦の藁を使い、フィンランドの伝統装飾ヒンメリをはじめ、日本に古くから伝わる「蛍かご」・「馬」といった編み細工など様々な麦藁細工を作り広めることで地域とのつながりを深めたいと2011年から活動を始めました。麦わら細工を多くの方に知っていただけるようイベント出店・ワークショップなども開催しています。

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