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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。

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2014年1月18日 (土)
DENTO SCHOOL 和菓子づくり名人に学ぶ「四季の味を伝える職人の手仕事」(青梅市)

日時
2014年1月18日(土)13:00〜15:30
教室
青梅和菓子処まちだ
所在地
東京都青梅市西分町3-104
定員
10名
授業料
無料(但し、材料費として500円)
先生
町田 勉
共催
民立おうめ楽校
授業コーディネーター
西川義信 井口K子 永松モトキ

【授業レポート】


今回の授業は青梅市を中心に活動する民立おうめ楽校(DENTOSCHOOL)とのコラボ企画で、青梅市の老舗和菓子店「まちだ」を訪れました。オーノーブルという焼菓子が有名な青梅でとても愛されている和菓子店です。

12時30分に青梅駅集合。徒歩10分程の住宅街にある本社工場へ向かいます。13時10分、一堂に会してミーティング開始。先生、生徒、スタッフ、授業コーディネーター総勢20名に加え、西多摩新聞の取材も入りました。うめ校、にわ大、社長の挨拶に続き、各生徒から自己紹介をして頂きました。

青梅線沿線を中心に、遠く横浜市、つくば市から来て頂いた方も。皆さん、「和菓子が好き」、「甘いものが好き」、「茶道を通じて和菓子が好きになった」、「ぜひ日本文化に触れたかった」と参加動機は様々。とにかく和菓子が好きという点は共通なようです。

13時30分、工場見学開始。30坪ほどの広さでしょうか。様々な機械が所狭しと並ぶ正に工場です。

コウジョウというよりコウバといった感じに近いかな? 当日は休日のためラインは動いておらず、近寄ってじっくり見ることが出来ました。ラインは1本で、種類ごとに金型を取り換えて製造。平均2?3人で1日1種類を午前中のみ製造し、午後はラインの洗浄に充てるとのことです。練り切りや大福、羊羹などはラインではなく、全て手作業での製造。気温・湿度は重要で、寒過ぎても暑すぎても作り難いとのこと。夏場の工場内は36℃にもなるそうです。ちなみにまちだのこだわりは餡。和菓子にとって餡は基本との考えから製餡所から購入せず、30年以上前より北海道産の小豆を使用し自前で製造しているとのことです。

14時20分、会議室に移り、いよいよ和菓子作りの開始です。練り切りを1人当たり4個作製出来る様に生地を用意して頂きました。先生は社長の甥でこの道24年の工場長。写真でレパートリーを紹介して頂き、その中から見本として薔薇と鴬を作って頂きました。作製の基本は生地に餡を押し込めるのではなく、包み回すこと。更にひねる。とくかく何でも回すこととのことでした。手先が器用なのは大前提の様で、生徒の皆さんは悪戦苦闘しつつも、笑顔々々の中で次々と色々な種類の練り切りを作り上げていきました。そして記念撮影。合言葉は和菓子!その後、お茶を飲みながら試食&質問タイム。山芋の成分を含有した上用饅頭を振る舞って頂きました。

Q:餡の使い分けは?

A:最中、どら焼き、大福には粒餡を使う。

Q:練り切りは1時間何個作れるのか。

A:30個。

Q:季節によって餡の配合に違いがあるのか。

A:夏と冬では異なる。夏は甘め。

Q:お勧め商品は?

A:栗蒸し羊羹。土曜日限定の桜アンパンもお勧め。

15時20分、生徒から感想を一言ずつ頂きました。「和菓子作りはとても貴重な体験だった」、「和菓子は奥深かった」、「楽しかった。職人を目指したい」、「当社ことは知らなかったが、ぜひ今後も利用したい」、「和菓子に触れる機会が出来て良かった」、「製造過程を間近で見られて良かった」、「また体験したい」、「想像以上に難しかったけど、楽しかった」、「本当に難しかった。プロが作ったのは美しい」。

そして先生からも感想を頂きました。「初めての経験だったので戸惑ったけど、皆が喜んでくれて良かった。自分より上手い人がいたら内心どうしようかと思っていた(社長)」。「自分はこの様な環境で生まれ育ったので、皆の反応が新鮮だった。視野が開けたよう。これからはもっと外にアピールして行きたいと思う(専務)」、「皆が学んでいく姿を見て、こちらも学べた(店長)」。

15時40分、解散。最後にお土産まで頂いてしまいました。

今回は地元が誇る伝統の技を学べるとても貴重で有意義な時間でした。お忙しいところ丁寧に対応して下さったまちだの皆さん、本当にありがとうございました。

(レポート:青木伸泰)

■テーマ
職人の想いやこだわりを学ぶ
和菓子の季節感を学び、日本の伝統文化を知る

■対象者
職人のこだわりに興味がある方
和菓子づくりに興味がある方

■授業について
昭和21年に創業した青梅の老舗和菓子店「まちだ」。
材料や工程を試行錯誤しながら、今日までまごころの込もったお菓子を作り続けていらっしゃいます。

例えば餡子。
多くのお菓子屋さんでは専門の製造業者・卸業者から仕入れます。
まちださんは追求した結果、北海道から小豆を仕入れご自身で餡子作りをされています。

まちださんの想いやこだわりの深さを聞き、ご自宅でもできる和菓子作りを学んでみませんか?
季節に合わせた和菓子のデザインも聞いてみましょう。
バレンタインには愛情を込めた和菓子をプレゼントするのもいいかも知れませんね。
和菓子を通して日本文化に愛着がわくきっかけになって欲しいと思います。

今回の授業は、民立おうめ楽校のDENTO SCHOOLとコラボレーション企画です。

DENTO SCHOOLとは?
大量生産、大量消費の時代に今もなお丹精こめてものづくりをする職人さんがいます。
しかし職人さんの高齢化、後継者不足によって途絶えてしまう伝統技術や文化があります。
「DENTO SCHOOL〜先生はまちの職人さん〜」は職人さんが代々受け継いできた技術や想いを、多くの人に伝え、未来へ繋ぐためのプロジェクトです。
職人さんを先生とする"学びの場"を作っていきます。

民立おうめ楽校(通称:うめ校)とは
まちの価値観に共感し、地域と恊働するライフスタイルを目指す若者のコミュニティです。

■授業の流れ
12:30
青梅駅集合、授業会場まで徒歩15分
13:00
授業開始、自己紹介
13:30
仕事場見学
14:30
和菓子作りに挑戦
15:00
作った和菓子をいただきながら、座談会
15:30
終了

■持ち物
エプロン
三角巾
筆記用具、メモ用紙等

■定員・締切
10名 応募者多数の場合は抽選(1月11日締切予定)

■注意事項
※学生登録してからお申し込みください。
※最近HotmailやGmail等のフリーメールからお申込みいただいた方で参加のお知らせをお送りすると「迷惑メール」フォルダに自動的に入ってしまい、気づかずにご参加いただけなかった方が増えています。本授業をフリーのメールアドレスからお申し込みいただいた方はご注意ください。

先生プロフィール:
町田 勉(青梅和菓子処まちだ 代表取締役)

1947年青梅市生まれ、青梅市育ち。
機械工場のエンジニアを経て、20代後半 義父の経営する『まちだ』に入社。
当初は洋菓子を扱う喫茶店を任される。
30代半ばから工場に移り、和菓子・洋菓子の製造に携わる。
※現在、直営喫茶店はありません。

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