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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。
これまでの授業レポート
2013年7月27日 (土)
この夏を薬膳の力で乗り切ろう!(武蔵野市)
- 日時
- 2013年07月27日(土)10:00〜13:00
- 教室
- ハイナン焼きショーロンポー武蔵境店
- 所在地
- 東京都武蔵野市境2-3-1 地図
- 定員
- 5名
- 授業料
- 無料(但し、カレー代と料理材料費として 1,000円〜1,500円)
- 先生
- 早川和男
- 授業コーディネーター
- 木内 康浩
【授業レポート】
※授業の様子はFBアルバムにてご覧いただけます。
武蔵境の駅から徒歩5分。商店街を抜けたところにある、焼きショーロンポーとカレーが有名なお店「ハイナン焼きショーロンポー武蔵境店」が今日の教室。先生は店主の早川和男さん。
焼きショーロンポー?カレー?いえいえ、「薬膳」を美味しく学ぶ授業です。
お店に到着したら、まずは自己紹介です。
冷え性で困っている女性、昨夏は体調を崩してしまったので今年は体調を整えたい方、夏の疲れが既に溜まって困っている方、また鍼灸や東洋医学に興味がある方など、健康そしてやはり薬膳に興味のある男女6人の生徒さんが集まりました。
早川先生が登場し、まずは東洋医学と薬膳のお話です。
人間の生命活動に必要な3つの要素、「気・血(けつ)・水(すい)」。
「気」はエネルギー、「血」は血液、「水」は体液のことで、この3つが体内を循環することによって、私たちの健康は保たれているのです。どれかが不足してもいけないし、流れが滞ったりすると、体の不調が起こるのだそうです。
また、万物を「木・火・土・金・水」の五つの要素に当てはめた五行説、
「この世の中にあるすべての事物は、その中の対立する二面性をもつ」という自然への考え方を表した「陰と陽」。全てはバランスが大切な事を授業を通して痛感していきます。
次に、先生が用意してくれた「体質を推し量るための質問シート」にチェックを入れていきます。
チェックが4つ以上のものが、自分の体質と考えられるそうです。
熱・寒・血虚・陰虚・水毒・気虚・気滞
例えば、暑がりで汗かき、口が渇き、顔が赤っぽい、冷たい物を飲みたがる、そして怒りっぽいという方は「熱」の体質。
また、寒がりで手足が冷えてて、顔が白っぽい、温かいものが好き、むくみやすい方は「寒」の体質...。
自分はどんな体質なのでしょうか?
自分の体質を知っておけば、不調への改善策が見つかって、体が本当に欲するものが分かってくるのかもしれません。
そして、今日はお店の名物薬膳カレーを頂きます。
その前に、少しだけ調理タイム。
生徒さん全員で協力をして、カレーに合わせた副菜を作ります。
ここで登場したのは、疲れから不調を訴えやすいこの時期に胃腸の働きを助けてくれる大根、長芋、冬瓜。
食材には全ての部分に良い所があり、捨てるところがない!と早川先生。
冬瓜は皮もわたも、種にも栄養があるそうです。「種」には何と美白効果があるそうです。(高い美容液を買っていた女性の皆さん!冬瓜の種が効くみたいですよ!)
冬瓜は2センチ位の輪切りにして皮をむいたあと、一口大にします。
長芋は皮ごときりますが、その前に少しガスコンロ等の火に近づけてヒゲを処理。そのあと厚みのある短冊ぎりにします。なるほど、こうすれば栄養のある皮もいただけちゃいますね。
切った冬瓜と長芋、そしてソイミートに片栗粉をまぶして油でからっと揚げます。揚げた冬瓜と長芋の上に大根おろしとポン酢、干しえび、千切りしたシソをのせて見た目も美味しそう!
そしてお待ちかねの薬膳カレーもテーブルにならび、食事タイムです。
数種類あるカレーの中で皆さんが選んだのはビーガン。ビーガンはおおざっぱに言うと野菜カレーのこと。先生のお店では乳製品・卵までを含めた動物性食品を使用しない完全菜食スタイルだそうです。
ビーガン薬膳カレーは、玉葱、人参、セロリなどの野菜や生薬を煮込んだ薬膳スープを元に作られます。
何時間も煮込んでいるからでしょうか、普通のカレーのような大きな具はありませんが、野菜が溶け込んだしっかりした味です。
生徒さん達は、話すのを一瞬忘れてしまうくらい、食事に夢中です。
イギリスだけでなく中国等外国での経験も多い早川先生はスパイスの研究をした事もあるそうです。スパイスのおかげで、ルーに野菜が溶け込み、"見た目は具が見えないビーガンカレー"も、存在感がありました。
そしてカレーには油を使っておらず、胸やけしない事から高齢者のファンが多いのも頷けます。ということは、胃腸の弱い方や食の細い高齢の方も美味しくいただけそうですね。
また初めて食べたソイミート。食べ応えがあり、見た目もお味も唐揚げみたいで美味しいです。
その他にも4時間も煮込んだという薬膳トマトスープが登場。トマトだけでなく様々な野菜がとけ込んだ優しい味。胃腸にいいトマトを丸ごと1個食べられるのも嬉しいですね。
冬瓜や長芋もポン酢おろしでさっぱりいただきました。
油で揚げると吸収効果があり、内蔵にもいいそうです。腹持ちもしますしね。
そして食事を楽しみながら、自然と先生への質問タイムに。
暑がりで喉が渇きやすい、汗っかきで少し怒りっぽい!というような「熱体質」の方には、きゅうり等「寒」と言われる体を冷やす作用のある食べ物が向いています。でもあまり取りすぎると冷え過ぎてしまうので、ほとほどに。何でも取り過ぎは良くなく、バランスよく摂取する事が大切だそうです。
そうか!体に良いと分かるとついそればかり口に入れてしまいますが、違うんですね。
例えば、夏といえばの冷たいお蕎麦などの麺類。喉越しも良く食欲の落ちる夏にぴったりですが、実は、麺類は体を冷やしてしまいます。そこで、スープを温かくしたり、薬味に体を温めるショウガを入れると良いそうです。なるほど!薬味は風味を増すだけでなく、ちゃんと働きがあるのですね。
生徒さんの質問を元に、早川先生はどんどん教えてくださいます。
麦茶とウーロン茶は暖める陽だが、緑茶は陰。
同じように思える飲み物にも陰と陽があるんですね。
そして体温と免疫力のお話に。体温が免疫力に関係するお話は聞いたことがありますが、女性の場合は特に影響があり体温が1度下がると免疫力が2割も下がるそうです。
ここで、免疫力を上げる手助けをしてくれる、お店の名物"薬膳スープ"を特別に試飲させてもらいました。
野菜・果物・高麗人参等・貝柱・くこの実など17種類の食材を8時間もかけてじっくりと煮込んだ薬膳スープは、ハーブのように香りは少し立ちますが、お味はさっぱりして飲みやすいです。
カレーと同様に体を温め免疫力を上げてくれるので、調子が悪い時にこのスープを使ってお粥を作る常連さんがいらっしゃるようです。健康を気遣える方は、良いものの取り入れ方にも工夫が見られますね。
女性を中心に千葉や北海道等遠方から足を運んで下さる常連さんも多いという早川先生のお店。薬膳を美味しく頂くことで、自分の体と向き合いたい!熱心なお客様の気持ちが何だか少し分かります。
高級食材でなくても、身近な食材からでも薬膳は試せそうです。
先ずは自分の体の体質を知る事。そして体質にあった食材や料理方を自然と生活に取り入れていく事。日々の生活、食べ物から自分に合ったいいものを取り入れていく事が大切だと先生は教えてくれました。
前半は緊張気味だった生徒さんも、後半調理に入ってからは自然とお話も弾み、食べ物や健康について楽しそうにお話されている姿が印象的でした。美味しく薬膳を頂きながらのお話も大いに盛り上がりましたが、恒例の記念撮影をして授業は終了です。
薬膳をもっと気軽に取り入れて、元気に過ごしたい!またお店にを食べに来ます!焼きショーロンポーや薬膳スープを手に晴れ晴れとした表情の生徒さん達の姿が、楽しかった授業を物語っていました。
そしてご自身もお店の大ファン!薬膳にも興味をもつきっかけとなった先生のお店で初コーディネーターを務めた木内さん。緊張の連続だったようですが、初めての授業コーディネート、本当にお疲れ様でした。
授業スタッフ:古川ゆかり
■テーマ
この夏を薬膳の力で乗り切ろう!
会社ではエアコンからの効き過ぎた冷風、外に出ると強い陽射しと暑さに体調崩していませんか?
今年は医食同源をもとにする「薬膳料理」のエッセンスも取り込んで、この夏を乗り切りましょう!
■対象者
・最近、なんだか体調が...と感じている方
・薬膳に興味のある方
・武蔵境に興味のある方
■授業について
この夏を薬膳の力で乗り切ろう!
会社ではエアコンからの効き過ぎた冷風、外に出ると強い陽射しと暑さに体調崩していませんか?
この夏は医食同源をもとにする「薬膳料理」のエッセンスも取り込んで、夏バテも吹き飛ばしてこの夏を乗り切りましょう!
今回の授業は手軽に購入できる薬膳料理の材料を使った簡単な料理を学びます。
料理を学んだ後にはお店の看板メニューでもある「薬膳カレー」を頂きます。見て、聞いて、食べて薬膳料理を学びます!
■授業の流れ
- 10:00
- JR中央線「武蔵境駅」改札付近集合・受付開始
- 10:05
- 授業会場へ移動
- 10:10
- 授業開始、スケジュール紹介、自己紹介など
- 10:20
- 薬膳の概略説明
- 11:30
- 手軽に購入できる薬膳料理の材料を使った料理を学びます
- 12:10
- 薬膳カレーを食べながら、質疑応答
- 12:50
- 振り返り
- 13:00
- 授業終了
■持ち物
エプロン、ハンドタオル
■定員・締切
5名(先着順)
■注意事項
※授業後半ではお店の看板メニューの一つである「薬膳カレー」を食べます。食物アレルギーのある方は申込時にお知らせください。 ※学生登録してからお申し込みください。
※最近HotmailやGmail等のフリーメールからお申込みいただいた方で参加のお知らせをお送りすると「迷惑メール」フォルダに自動的に入ってしまい、気づかずにご参加いただけなかった方が増えています。本授業をフリーのメールアドレスからお申し込みいただいた方はご注意ください。
先生プロフィール:
早川 和男(ハイナン焼きショーロンポー武蔵境店 店主)
医系専門学校でカウンセリング、食育の指導に携わる一方で、香辛料やハーブに興味を持ちイギリスなど各地で学ぶ。20数年前に香港で「薬膳料理」に出会い、以来中医学を学びながら研究。
2011年9月に「ハイナン焼きショーロンポー武蔵境店」を「武蔵境すきっぷ通り商店街」を抜けた現在の場所に開店。