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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。

これまでの授業レポート

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2013年4月21日 (日)
公園から知る多摩ニュータウン(多摩市)

日時
2013年04月21日(日)13:00〜17:00
教室
パルテノン多摩博物館歴史ミュージアム、多摩センター駅から唐木田駅にかけての公園、カフェ・ドゥードゥー
集合場所
京王多摩センター駅の中央口改札を出たところ
定員
10名
授業料
無料(ただし、休憩時飲食代は実費)
先生
峰岸久雄
授業コーディネーター
山田弘美、芳賀弥咲

【授業レポート】
※授業の様子はFBアルバムにてご覧いただけます。

冬に戻ったかのように冷え込んだ4月21日(日)、前日からの雨と寒さに開催の心配もありましたが授業の始まる頃には雨もあがり、「公園から知る多摩ニュータウン(多摩市)」の授業が行われました。

■自己紹介タイム
この日の参加者は17名(生徒さん:9名、先生・スタッフ:8名)、集合場所である「京王多摩センター駅」の改札前に集まると峰岸先生をトップバッターに簡単に自己紹介です。地元の多摩市をはじめ、八王子、新宿、西東京市、相模原市などなど各地から皆さん参加です。

■パルテノン多摩へ
3月15日(金)より始まった「多摩ニュータウン建設と重機?街を作った働くクルマ?」の展示を見るためパルテノン多摩(http://www.parthenon.or.jp/)へと移動です。
ここで峰岸先生より「パルテノン多摩」の命名の由来のお話が・・・、「完成してみたら神殿ぽかったから!」。
多摩ニュータウンの作られる前と後、それぞれの地形の分かるジオラマを比較展示を見ると尾根が削られ、谷が埋め立てられた様子が良く分かります。
展示は7月8日(月)まで行われていますので、ぜひ!足を運んで下さい。

■グリーンライブセンターへ
足早に「多摩ニュータウン建設と重機?街を作った働くクルマ?」の展示を見た後は「多摩市立グリーンライブセンター(http://www.keisen.ac.jp/tglc/)」へ移動です。
グリーンライブセンターのライブホールに到着すると、この日のために峰岸先生に用意して頂いた資料を見ながら、多摩ニュータウンの開発の詳しい説明です。

事業の概要は?
・東京都、住宅・都市整備公団、民間の3社が行い、「新住宅市街地開発事業」と「土地区画整理事業」とがあった。
・地域も多摩市、八王子市、稲城市、町田市の4市にまたがり、3,000haに30万人の住むベットタウンを作りだす大規模都市開発。
・公園などのオープンスペースを骨格として空間構成する新しい街づくり。

その具体的なコンセプトは?
・公園や歩行者専用道路をオープンスペースとして利用し、オープンスペースは住宅地に対して絵柄を構成するようなひときわ目立つ形態。
・オープンスペースは地域性、歴史性を表現する。

その実践に!
・新住宅市街地開発事業は21の住区で構成され、1住区は1中学校区を基本とし、各住区に小中学校、幼稚園、保育園、スーパーマーケットなどの日常生活に必要な施設を徒歩圏内に配置した。
・小中学校、幼稚園、保育園、スーパーマーケットなどの施設は団地内通路や歩行者専用道路で結ばれている。また、歩車分離が徹底され幹線道路は谷戸部に配置し、住区内から自動車の通過を排除するようにした。
・オープンスペースを均等に配置し、公園や歩行者専用道路を地区の骨格となるよう骨太に連担させた。

専門的なお話が続きました。私も全ては記憶できず、詳しくはこちらをご覧ください。
・近隣住区論(http://www.kwansei.ac.jp/s_sociology/kiyou/31/31-ch02.pdf)
・多摩ニュータウンガイド(UR都市機構、http://www.ur-net.go.jp/syutoken/nt/)

■散策
こんどは街の中を散策です。
多摩ニュータウンは広大な広さなので、今日は「落合・鶴牧地区」を歩きました。

グリーンライブセンターを出ると多摩中央公園へと向かい富澤家の古民家へ、初代多摩村長を務めた富澤政賢のお家のようです。この富澤家には新選組の近藤勇の兄弟子だった方もいたようで、物心両面で新選組を支援していたそうです。

その後も宝野公園、富士見通りなどを見て回ります。ドラゴンを模った水飲み場や宇宙文字?をあしらったトイレへの入り口があったり遊び心があちこちに見られます。ただ残念だったのは、管理が大変とのことで蛇口を塞がれてしまった水道があったり、モニュメントを置くために作られた台座には作られてから25年の経つ今でも何も飾られてはいませんでした。

奈良原公園、鶴牧東公園では開発事業の際ににでた残土を使った山があります。鶴牧東公園にある山ではお正月はご来光スポットとして、雪が降ると子供たちのソリ遊びの場所となっているそうです。次の公園へと進み、鶴牧西公園には「果樹の谷」や「花の谷」、雨の日にも使える土間のようなつくりのビジターセンター「壱の土間」もあります。そして、(通称?)新古民家、維持管理の問題か古民家風に新築された休憩所もあるんです。

グリーンライブセンターから鶴牧西公園までの道のり、公園や歩行者専用道路をあるいて来たので、車とすれ違う事もなく、そして広々とした空間を歩きました。鶴牧西公園を出て、やっと?歩道や道路の端を車を避けながら、時には横断歩道を信号待ちしたりと普段の生活に戻りました。
開発事業で埋め立てられた谷部では河川も地下化されて、今では道路の下を流れます。開発前には長坂橋のあった付近には柘植の樹の下にお地蔵さんが!まるで柘植の傘をさしているかのような姿でした。。。

休憩をする「カフェ・ ドゥードゥー」を目指してもう少し散策は続きましたが、多摩ニュータウンの開発を計画した人々、その後に維持管理を行ってきた人々との思いの違いなど色んな裏話も聞かせて頂きながらの散策でした。

■カフェ・ ドゥードゥーにて
13:00より始まった散策、冬のような寒さだったので「カフェ・ドゥードゥー」で飲むコーヒーや紅茶はとても温かく、気持ちもホッとします。
今日の授業の感想を生徒さん、先生、スタッフとみな一言ずつ話しました。先生への質問もありました。

(感想)
・普段は通り過ぎるだけだったけれど、街の事が良く分かった。
・自然も多い大きな街、子育てもしやすそう
・作られた当時に居たかった
・長い時間歩いたのに車を感じなかったのはすごいと思った
・街の細かな所まで知れてよかった
・(住んでいる割に)街の中を歩く事少なかったので、新しく楽しい発見があった。

(質問)
Q1:なぜ多摩地域にニュータウンが作られたのか?
A1:昭和40年代の高度経済成長期に地方から出てきた人々への住宅供給は急務であった。郊外に大規模団地を建設するための候補地として幾つかあったが、都心への近さや(人口が少なく)開発のしやすい事などから最終的に多摩地域に作られた。

Q2:開発は東京都で行ったのか?
A2:東京都が開発全体の事業主であるが、それまでの経験から現在のUR都市機構(当時は住宅都市整備公団)が地権者のいない土地を開発し、その他の土地を民間が開発を行った。近隣住区論を実践したり歩車分離(車の通る道路と歩行者の通る歩行者専用道路とを完全に分ける考え方)を実践したりと当時のパイオニア的な事業であった。

■懇親会
授業に参加頂いた生徒さんも交えて多摩センター駅近くの居酒屋で懇親会も行われました。
寒かった一日、最初の飲み物は(ほぼ)全員「温かい」飲み物でした。自然と食べ物も「温かい」食べ物。
5月に行われる「キャンパスツアー」の話から東京のにしがわ地域にある「神社」や「お祭り」の話へと尽きない話が続きました。。。

■テーマ
多摩ニュータウンの開発計画にかかわった先生と公園を歩き、それぞれの公園にこめられた想いや、開発時の裏話、そして今のことをお聞きします。

■対象者
・多摩ニュータウンで生まれ育った人
・多摩ニュータウンに住んでいる人、住んでみたい人
・都市計画に興味がある人
・団地が好きな人
・公園が好きな人
・町を歩くのが好きな人

■授業について
高度成長期、東京の人口増加に対応するために計画された多摩ニュータウンには、その時代その時代の時代背景や、設計・建築に携わったさまざまな想い、そして、20年後の理想が込められていました。
今回は、「公園」に焦点を当て、多摩ニュータウンの開発に携わり、今でも落合にお住まいの峰岸久雄さんを先生にお迎えします。
開発当時の想いを紐解き、今の多摩ニュータウンを歩きながら、町に住むことについて考えましょう。

今回歩くコースは、多摩センター駅から唐木田駅にかけての7つの公園。
ほぼ公園だけを通って隣の駅までいけるのは、この地区が「オープンスペース」を中心に計画されたからなんです。
そして、7つの公園には、「開発前の里山の雰囲気を残す」「町全体を見下ろす丘」「富士山がきれいに見える」など、ひとつひとつ違ったテーマが隠されています。

春の一日、公園を歩きながら、町と公園の関係を考えてみませんか?
自分の町の公園も、新しい見方ができるようになるかもしれません。

■授業の流れ

13:00
受付開始
13:15
パルテノン多摩博物館歴史ミュージアムへ移動。
14:00
散策開始。多摩中央公園など、7つの公園をめぐります。
途中、カフェ・ドゥードゥーさんで休憩を挟みます。
17:00
解散

■持ち物
・飲み物(自動販売機がないエリアもあります)
・脱ぎ着しやすい服
このほか、カメラ、おやつなど、ご自由にお持ちください。

■定員・締切
10名(応募者多数の場合は抽選)
4月6日(土)申込締切

■注意事項
途中休憩を挟みつつ、3時間程度(5~6km)歩きます。また、山の斜面のようなところを歩くこともあるので、歩きやすい靴でお越しください。
雨天時は小ぶりなら決行、朝9時までに連絡します。

※学生登録してからお申し込みください。
※最近HotmailやGmail等のフリーメールからお申込みいただいた方で参加のお知らせをお送りすると「迷惑メール」フォルダに自動的に入ってしまい、気づかずにご参加いただけなかった方が増えています。本授業をフリーのメールアドレスからお申し込みいただいた方はご注意ください。

先生プロフィール:
峰岸久雄

ニュータウン等のみどりづくりに関わって45年、ハードからソフトまで、幅広く取り組んでいます。
ライフワークとして環境教育を実践して30年、多摩市立グリーンライブセンターでの緑の探検隊は22年目になります。多摩ニュータウンに暮らして29年になります。
コミュニティセンター「ひじり館」の機関誌「ひじりCAN」に「ひじりの自然だより」を連載して15年目、休載中です。里山・雑木林について、楽しみながら始動して20年になります。平成16年に多摩で開催されました「第12回全国雑木林会議」の実行委員会事務局長をしていました。
港北ニュータウンでの「里山講座」は4年、現在もスキルアップ講座をときどきしています。練馬区の憩いの森での「森の自然塾」4年、企画から指導まで楽しみながら仕事にしています。地域の活性化に役立てばと、鶴牧商店街で空店舗を活用してギャラリーを7年開設していました。

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