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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。
これまでの授業レポート
2012年6月30日 (土)
谷戸を知る - ホシザクラの保護と蛍鑑賞会 -(町田市)
- 日時
- 2012年06月30日(土)17:00〜20:30
- 教室
- 片所谷戸(かたそやと)
- 所在地
- 東京都町田市小山町 MAP
- 定員
- 10名
- 授業料
- 無料
- 先生
- 柿澤澄夫(小山のホタルと自然を守る会)
- 授業コーディネーター
- 西川義信、川村真弓
【授業レポート】
授業1週間前の告知にもかかわらず、あっという間に定員に達した「谷戸を知る」。
「にしがわ」ならではの身近な自然への関心がうかがわれます。
集合場所は京王線・多摩境駅。
町田市と神奈川県との境目に位置します。
ホタルを観察しに行くほかの団体の集合と重なり、
間違ってそちらで受付をしてしまうなどのハプニングもありつつも無事集合。
教室の片所谷戸(かたそやと)まで歩いて移動しました。
交通量のある多摩境通りを歩き、わき道に入るとびっくり!
頭の上には鬱蒼とした木々、足元には小さな川。
「本当にここは町田市なの?」と驚くような森が広がっていました。
ちょっとした山道を歩いた先にある広場が、今日の教室です。
まずは、用意してくださった写真や資料を見ながら、
自然の様子、会の活動についてお話をうかがいました。
柿澤さんが所属する「小山のホタルと自然を守る会」は、1997年に活動を始めたそうです。
当時から「ホタルがいる」として片所谷戸は近所で有名だったのですが、
活動を進める中で、さまざまな珍しい動植物が生息していることがわかってきました。
例えば、今回の授業タイトルにも入っている「ホシザクラ」。
当時世界で100本しかないと言われていたホシザクラが、片所谷戸で48本も見つかりました。
会の基本的な姿勢は、手を加えずなるべく自然な状態で、ホタルが育つ環境を残すこと。
外から幼虫を連れてきたり、養殖して放流したりするのではなく、
ホタルの季節が始まる5月末から毎日、ホタルの数を数えているそうです。
お話を聞いた後、ホシザクラを見るために藪の中をしばし散策。
ホシザクラ以外にもさまざまな珍しい植物がありました。
また、ホシザクラの幼木には簡易的な囲みをしていました。
暗くなると、ホタルを見に来る近所の方が増え、気づけばラッシュ時の電車状態!
あちこちから「あそこにいるよ!」という声が上がり始めました。
木の陰に、水の近くに、気づけば頭の上にも。
幻想的な光に、生徒の皆さんも感動していました。
子供連れでの参加が多かったのも、今回の授業の特徴です。
みんな、ホタルを見られて大満足なようでした!
住宅街のすぐ近くにこのような自然が残っていることに驚くとともに、
その陰には「小山のホタルと自然を守る会」のみなさんの地道な活動があることを知り、
感謝の気持ちでいっぱいになりました。
春になったらホシザクラを見に、また片所谷戸を訪れようと思います。
■テーマ
多様な生態系が残る谷戸(やと)で、都会では目にすることのできなくなった蛍を鑑賞し、身近な自然を守ることを考える
■対象者
谷戸の特殊な環境に興味がある方。
蛍を懐かしく感じる方、親子でその暖かな光を愛でたい方。
近所に住んでいるけどこの場所を知らなかった方。
■授業について
授業の舞台「片所谷戸(かたそやと)」にはゲンジボタルが生息しています。
川にはカワニナが・・・そして林にはヤブザクラやホシザクラなど珍しい植物や生物が様々生息しています。
周辺は開発が進む中、ぽっかりと林がそのまま残っている「片所谷戸」。
今回の授業では「小山の蛍と自然を守る会」の事務局長、柿澤さんにこの「片所谷戸」を案内していただきながら蛍を鑑賞します。また同時に、自然に大きく手を加えず里山を守るというその活動について教えていただきます。
今はなかなか目にすることのできなくなった蛍も、昔はもっと身近な存在だったはず。
毎年蛍を観るためにどんなことができるのか。
こうして懸命に自然を守っている人の存在を知ることをきっかけにこんな場所を増やしていくためにはどうしたらいいかなどをみんなで一緒に考えます。
■授業の流れ
- 17:00
- 京王線多摩境駅改札集合
- 17:15
- 片所谷戸に移動
- 17:30
- 挨拶・自己紹介
- 18:00
- 先生よりパネルを用いて片所谷戸についてお話を聞く
カワニナの観察や周辺の植物の観察をしながら林を実際に歩く - 19:30
- 蛍観賞
- 20:30
- 振り返り・終了
■定員
10名
■注意事項
雨天時は中止。
お子様連れでもご参加頂けます。
・林はぬかるんでいたり、滑りやすく足元が悪いので靴は歩きやすいものを。
・蛍がビックリするので明かりはつけないでください。
・蛍が逃げてしまうので虫除けスプレーや蚊取り線香はご使用いただけません。
※学生登録してからお申し込みください。
先生プロフィール:
柿澤澄夫(山のホタルと自然を守る会)
1998年に片所町内会の会員を中心に結成された「小山のホタルと自然を守る会」の事務局長。
会では蛍などの生物や植物が成長しやすいように、定期的に下草刈りや山道の整備を行っています。
また地域の小学生などを対象に勉強会も開催しています。