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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。

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2012年4月21日 (土)
からだのバランスを考える 季節に合わせた薬膳と健康管理(三鷹市)

日時
2012年04月21日(土)15:30〜18:30
教室
あきゅらいず美養品 森の食堂
所在地
東京都三鷹市野崎3-21-18
定員
20名(応募者多数の場合抽選)
協賛 協力
あきゅらいず美養品
授業料
無料
先生
湯 忠立(Tang ZhongLi)
協力
白田倫子 あきゅらいず美養品(アシスタント)
授業コーディネーター
天野洋嗣

【授業レポート】

「中国医学ってなんだろう??」

苦い漢方を飲んだり、ハリを打ったり、整体でツボ治療?!
体に良さそうだけど何となく難しそう・・・。

今回は20代から60代まで、体質の悩みを解決すべく健康になりたい!という皆さんが集って中国医学の入門編を勉強しました。

「授業スタート!」

場所は三鷹市にあります、あきゅらいず美養品の森の食堂。
木のぬくもりが気持ちをほっとさせる空間です。
初めて顔を合わせる生徒さんたちが、何となく会話したり不思議とリラックスしてほのぼのした雰囲気になるのがこの東京にしがわ大学の授業の特色でもあります。

■自己紹介
年齢も幅広いですが住んでるエリアも広い!
にしがわの外からはるばる参加頂いた方が多かったようです。
・手術を何度も繰り返したが漢方でよくなった
・仕事が忙しくて病院に行けない、食事で体質を改善したい
・アトピー(アレルギー症状)を外側から治すことに違和感を感じている
 (体の内側から治さないといけないのでは?)
・食べることが大好き、美味しく食べて健康になりたい
・薬膳料理は難しい、手間をかけずにインスタントで簡単にできるものを知りたい
・これからは体にいいことをしていきたい・・・

などなど健康に対する意識が高く、熱意たっぷりの皆さんが集まりました。

■湯先生のお話
白衣姿の先生がホワイトボードの前で話し始めると皆さん食い入るように話に聞き入っていました。まさに一言一句聞き漏らすまいという気迫が伝わってくるようでした。

1. 西洋医学と東洋医学の違い
西洋医学とは。。。
何か異常や症状があった時に薬や手術などでその部分をパーツで治そうとするもの
東洋医学とは。。。
部分ではなく体全体のバランスから治す。
表面的な症状のみ抑えるのではなく、人体を総合的に観察しその原因(メカニズム)から治そうとする

2. 整体のお話:中医学は哲学である!
体は陰陽五行をベースに、季節・食べ物・地域全てとつながっていて、このバランスで成り立っている。体の性質は人それぞれ違うし食べ物にもそれぞれ特質がある。この性質をぴたっと合わせていくことが中医学である。

3. 未病について
体のバランスが崩れても調節能力範囲であるなら未病状態である。
中医学とは未病の治療のための医学である。
同病異治:病気は同じでも証が違えば治療法が違う
異病同治:病気は違っても証が同じなら同じ治療法をとる

■休憩タイム
休憩時間には家庭でできる薬膳デザート「栗と松の実のパンケーキ」をいただきました。まんまるのお月様のようなパンケーキの真ん中にアクセントでナツメがのっかった香ばしいお菓子。細かく砕いた栗の風味が香る素朴でやさしい味わいでした。美味しいだけでなく、なんと胃腸の働きを助けて消化を良くしてくれて便通が良くなるとのこと!あきゅらいずさんのざら茶ともぴったりでした。

■診察デモンストレーション
湯先生の診察は四診だそうです。(みる、声をきく、話をきく、さわる)
話の内容を聴く前に佇まいや声の調子からある程度の体調が分かるとのこと。
お化粧をしていても顔色の悪さは分かってしまうそうです!(コワい!)

ご希望を募って2人の生徒さんが
皆さんの前で診察のデモンストレーションを受けました。

・顔色→白っぽいですね
・舌をみせてください→白い、毛が厚くてポロポロしているのは消化器の調子が悪いです
・脈をとります→1分に60は弱いです
・悩みは?→貧血気味、冷え性ですとのこと

「虚寒証」との診断でした。
これは日本人に一番多いタイプだそうで、手や足の先がいつでも冷たい。
自分の体を温める力が弱い人です。外からだけでなく内から(食事から)体を温める必要があるそうです。

■質問タイム
最後には先生への質問タイムがありました。
最初の自己紹介の時には「こういう症状を治すにはどうしたらいいか?」
というような話題でいっぱいでしたが先生の「中医学とは症状ではなく全体のバランスから原因を見つめる医学である」というお話を聞いて、皆さんの意識の中で何かが変わったようでした。
・先生の授業を受けたいのですが
・オススメのテキストは?
など今後につながるような質問が多くなりました。
まずは入門編マスターということでしょうか?

「さいごに」

良い意味で非常に後を引く授業となりました。 整体とはひとつのものをみる時にいろいろな角度からみて考えるということ
中国医学を学ぶことはは単なる医学を学ぶということではなく自分の考え方をも見直すきっかけとなるんだ!
ということを認識した授業となりました。

中国医学は哲学である

これからもっと知りたい、学んでみたい!
という思いは参加者皆さんが同じだったようです。

レポート:川村真弓

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■テーマ
中国の伝統医学・中医学に触れ、病気と健康の間の「未病」の状態や自分に合った健康維持管理を、先生のアドバイスのもと考えていきます。季節の変化に体を合わせながら、自然に健やかに生活する健康法を知ることができます。

■授業について
最近「医食同源」という言葉を良く耳にします。人間が健康を維持したり病気から快復するために、薬と食品が同様な効果を持つことを意味した言葉ですが、これは中国で古くからある伝統医療「中医学」の考えが元になっています。他にも、陰陽五行や気功、太極拳、薬膳などはこの中医学の考え方から生まれたものです。

中医学は「陰陽」や「五行」など中国の古代の自然哲学思想を背景に、気血・五臓六腑・経絡という考え方で体を観察し、その土地の気候風土など「環境」や「生活習慣」から病気の原因を探っていきます。

WHO(世界保健機関)の「世界保健統計」によると、日本人の平均寿命は83歳。WHO加盟193カ国の中でトップです。それは最先端の現代医療のおかげでもありますが、日々の食事にも気を使っているからだと言われています。

一方で現代医学の苦手とする病気もあります。癌・肝臓病・アレルギー・膠原病などの難病を抱え、生活習慣病と呼ばれる高血圧・高脂血症・狭心症・動脈硬化症・糖尿病などを長期にわたってコントロールするのは苦手としています。

現代医学を補いながら、中医学を取り入れることで、私たちの身体はよりバランス良く健康を維持していきます。

しかし中医学は大変奥が深く、1日の授業ではとてもすべてを理解できません。
そこで今回の授業では「中医学」の入門編としました。誰もが分かりやすく「中医学」を理解し、自宅でできる薬膳料理などの基礎的な知識を学べる授業とします。お気軽にご参加ください。

■授業内容
1)中医学の入門編!湯先生の講義を聞きます。
中医学の考え方、用語、病気の予防、薬膳など、レジュメに沿って湯先生の講義を聴きます。日々の生活の中で体感できる健康法を紹介。
2)わたしたちの生活と中医学
中医学を基にした「家庭でできる薬膳デザート」を試食しながら、季節に合った「食べ合わせ」についてや考えます。また、成人病やアレルギー、花粉症など参加者が抱えている問題を先生が解き明かしていきます。

■授業の流れ
15:00
受付開始
15:30
授業開始
自己紹介
湯先生から中医学の入門編
家庭でできる薬膳料理を試食
ディスカッション
記念撮影
18:30
終了

■中医学とは中医学とは、中国で古来より生理観や病理観、および診断・治療の方法を、ひとつに体系化された「中国伝統医学」です。現代医学(西洋医学)とは違った角度から人体を見、治療を施すことによって、西洋医学では手の届かなかった、いわゆる「未病」「慢性症状体内の崩れたエネルギーバランス」「体質が起因の病」の改善や治療をおこないます。
中国では、中医学を専門に勉強する大学があり、この大学課程の終了者が中医師と呼ばれています。

■定員・締切
20名(応募者多数の場合は、抽選。4月13日申し込み締切予定)
当選・落選は、4月14日(土)頃、連絡予定です。

■注意事項
※当授業は法律に基づき医療行為はおこないません。中国伝統医療の啓蒙となりますので、ご参加の方々はご理解をお願いします。
※筆記用具、ノートなどを必要に応じて各自ご用意ください。
※学生登録してからお申し込みください。
※同日開催のほかの授業への重複申込みは無効となりますのでご遠慮ください。

先生プロフィール:
湯 忠立(Tang ZhongLi)

1983年 中国遼寧省 遼寧中医学院大学卒業
    同大学助教授・教授を経て
1992年 同大学付属病院 院長
1996年 来日
現在 漢方医事コンサルタント
    湯氏中国医学整体院院長
中国医学はもとより、西洋医学にも深い造詣を持つ。
別冊宝島「マッサージ上級指南」などに紹介され、中国では著作活動も行っていた。

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