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誰もが無料でうけられる授業。興味、関心のおもむくままに気軽に参加できるのがうれしい。 授業に参加することで、知らなかった人、知らなかったこと、知らなかった場所に出会える。そんな喜びがあるはずです。
これまでの授業レポート
2010年7月10日 (土)
【プレ授業】東京にしがわ大学「割ばしアートプロジェクト多摩」
期日:2010年7月10日(土)
時間:13:00~16:00(受付開始12:30)
教室:多摩市関戸公民館内 市民活動情報センター
所在地:多摩市関戸4-72 ヴィータ・コミューネ7階 地図を見る
先生:かえるさん
授業コーディネーター:天野洋嗣
東京にしがわ大学「割りばしアートプロジェクト多摩」レポート
準備
多摩市市民活動情報センター 10時集合
職員(学長、かえるさん、天野さん、古川さん、佐藤さん)
ほぼ職(浅見さん、早川さん)
サポートスタッフ(金城さん、杉田さん、星野) 計10名
昨日までの梅雨空が嘘のような夏の日差し。
市民活動情報センター前の憩いのカフェ(?)からの、にしがわの山々の眺めも素晴らしい!
なにか良い一日になりそうな予感...
まずは、会場設営。
大きな窓から多摩丘陵が一望できる市民活動情報センターの一番奥まった一角をお借りする。
机を移動して、ブルーシートを2枚敷きつめる。糸くずなども出るため、簡易ゴミ箱を設置。会場前にはやや控えめな立て看板、にわ大自慢ののぼり旗も立てる。
受付準備。今回は参加者が少ない為、参加者名簿はなし。説明会の時と同じく、ノートに氏名、子供年齢、住所、メールアドレスの記入欄を作り対応。
会場が整ったところで、ミーティング。
かえるさんより、制作手順、子供に接する時の注意点などを聞く。
子供の発想力を妨げない、やりたいことにはどんどん挑戦、むやみにダメと言ってはいけない、危ない行為をしている場合はきちんと注意、危険がないようスタッフは常に配慮する。などなど、なるほど納得のお話をうかがう。
すでに11時を回っていたので慌てて交代でお昼休憩。
11時半には、最初の取材の方がみえる。(古川さんはしばらくお昼ご飯おあずけ)
その後、『散歩の達人』、『多摩テレビ』の取材も入る。試作、資料のセッティング、制作材料の準備等、手際よく行う。手の空いたスタッフでチラシ配り。
受付
12時半を過ぎてもなかなか子供は現れず...
当日、声をかけた子供たちが少しずつ集まってきてくれる。
受付時から至近距離でのカメラ撮影開始。ちょっと緊張。
制作
予定の13時を回り、頃合いをみていよいよ『割りばしアート』プレ授業開始!
女の子4人、男の子1人の計5人。
大きなブルーシートの上に裸足になって、ちょっと居心地悪そうに子供たちが並ぶ。テレビカメラと取材カメラが近い。
かえるさんからの説明。優しい語りに徐々に緊張ほぐれてきたかな。
いざ、制作!
かえるさんから作り方を教えてもらう。子供たちの距離がぐっと縮まる。
合わせた割りばしの端を糸でグルグルと巻きギュッと結ぶ。単純な作業だが、12本のただの棒きれが三角形になり、さらに立体が生まれる面白さ!捨ててしまう割りばしから、不思議な三角の出現に子供たちの眼が輝く。最初の緊張はどこへやら。黙々と制作に打ち込む。
みんな無口。でも楽しそう。
窓際の丸テーブルでは、大人たちがクイズで盛り上がる。
お父さんお母さんたちは、天野さんが用意したミッション。マッチ棒クイズに挑戦してもらう。親子参加だと、ついつい親は手と口を出し、子供の想像力にストップをかけてしまうこともある。そうかと言って、後ろで見学もなんだか監視されているようで講師も子供もやりにくい。子供を預けて買い物に行ってしまう親もいるが、それでは一緒に共有することはできない。最初にクイズに挑戦して、みごと解答となると子供と一緒に割りばしアートに参加出来る仕組み。職員スタッフも一緒にクイズを行うことで、自然にお父さんお母さんたちとの会話もはずむ。そして、クイズが解けた喜びの笑顔で子供の元へ。制作は子供に負けず真剣そのもの。
2時過ぎに、飛び入り参加の男の子2名あり。2時半には、天野さんの知り合いの男の子2名も来てくれる。気が付けばブルーシートには9人の子供たち。
いつしか会場は賑やかな和気あいあいとした雰囲気になっていた。
男の子(直樹君)から紙が欲しいとの要望あり。紙を貼り、中に明かりを灯してみたいとのこと。コピー用紙で代用も考えたが、天野さんが和紙を調達。真っ白でない和紙の風合いが、割りばしと合わせた時によい感じ。
途中参加の男の子(ごうた君)は、出来上がった三角錐をいろいろ組み合わせてみる。イメージを展開。器用に和紙を貼り見事な魚へ。しかも、糸とカットした割りばしで釣り竿も制作。ちゃんと餌付き。魚釣りゲームまで進化させた割りばしアートの完成!
他の子供たちもそれぞれに工夫を凝らし、創造性豊かな形が生まれた。
子供の集中力、自由な発想力には驚かされる。
時間の関係で4時前に帰った子供は3名いた。
あっと言う間に終了時間。もっともっとやりたい気持ちがありつつも、夢中で制作できたことに、子供も大人もみんな笑顔でいっぱいだった。
最後に、かえるさんからのお話。
捨てられてしまう割りばしからも何かが生まれる。そして、時がたてば土にかえる。環境、ゴミ問題などを考えさせられる言葉が印象に残った。
その後、学長の挨拶。やっぱり学長の笑顔があっての"にわ大"だなと思う。
全員で写真撮影。16時過ぎ解散。
今回の「割りばしアートプロジェクト多摩」は、東京にしがわ大学の開校前の「プレ授業」として、子どもたちに環境保護やリサイクル、生活習慣など、割ばしを通して多くの事を学ぶアートプロジェクトのワークショップ授業として行った。
捨ててしまうものでも、発想の転換、工夫次第でユニークな造形作品を生み出せることが発見できた。子どもたちが今回の授業を通して体験したことが今後(大人になった時)活かされるのではないかと思う。
職員スタッフも子供たちから多くのことを学ぶことができた。初のプレ授業と言うことで、様々な問題点もみつかったが、貴重な経験として"にわ大のこれから"につなげていければよいと思う。なにしろ、みんなでモノ作りの楽しさも満喫できた充実の一日となった。
記録:星野
撮影:オヤビン佐藤隆俊
●持ち物:綿の糸(30番位)×1~2巻(色は自由)、使用済み割り箸×24本以上
※割り箸は当日大量に使用します。参加者はできるだけ多くご用意ください。
新品でなく、使用後、洗ってよく乾かした割ばしをお持ち下さい。
●授業概要:
使用済みの割ばしを使いながら、子どもたちに環境保護やリサイクル、生活習慣など、割ばしを通して多くの事を学ぶアートプロジェクトのワークショップ授業
です。この授業は、割ばしの善し悪しを問うものではなく、あくまでも参加者自身に「考えてもらう」プログラムになっています。またご参加される保護者の方
には「ミッション」をご用意しています。正解するとワークショップに協力することができます。「ミッション」は当日公表します。
今回の「割りばしアートプロジェクト多摩」は、東京にしがわ大学の開校前の「プレ授業」として開催します。東京都のゴミ問題は大きな課題ですが、本プレ授
業では「ゴミ問題」も大きな課題の中のひとつとして子どもたちに考えてもらいます。単に「教える」のではなく、子どもたちがひとつの授業を通して、自ら考
え解決策を見いだしていくことを主眼としています。
*本授業は多摩市「夢たま補助金(市民提案型まちづくり事業補助金)事業」の対象イベントです。
●応募方法:(先着順)
参加するお子さんの「氏名、年齢」
保護者の方の「氏名、住所、連絡先(電話&メール)」を下記にお送りください。
定員に達し次第、締め切りとさせていただきます。
先生プロフィール:
かえるさん(本郷 潤)
立川市在住。東京にしがわ大学職員。プロダクトクリエイター。NPO法人「こどもと文化協議会・プラッツ」理事長。「かえるさん」の愛称で子どもたちに親しまれ、イベント 開催やアート活動を行っている。物事の多面的な可能性や流動性、ライブ感を大切にする超現場主義。